経営者のための発信コラム
経営者の発信を「仕組み化」する——気合いに頼らず続く3つの部品
「発信は、意志ではなく仕組みで続けるものだ」。
これは私自身が回り道の末にたどり着いた結論で、別の記事にも書きました。ただ、そう言うと決まって返ってくるのが「仕組み化って、具体的に何をすればいいんですか?」という質問です。今日はそこに答えます。
先に言っておくと、仕組み化は大げさなシステム開発の話ではありません。毎回ゼロからやっている工程を、ひとつずつ「部品」に置き換えていくだけです。この記事では、その部品を3つに分けて説明します。
仕組み化とは、「毎回ゼロ」をなくすこと
続かない発信には、共通点があります。ネタ探しも、執筆も、投稿も、毎回ゼロから気合いでやっていることです。
気合いは、いつか切れます。忙しい週が来れば、まず後回しになるのが発信です。だから「今度こそ続けるぞ」と決意し直しても、同じ工程を同じ気合いでやる限り、同じ場所で止まります。
仕組み化のゴールは、あなたが頑張らなくても、発信の準備が進んでいる状態をつくること。そのために、発信を3つの部品に分けて、ひとつずつ気合い依存を外していきます。
部品①:ネタが、勝手に溜まる導線
最初の部品は、ネタが自動で溜まる入り口です。
多くの人は、書く直前に「さて、何を書こう」とネタを探し始めます。これが枯れる原因です。そうではなく、日々の中で話したこと・決めたことを、その場で記録する導線をつくっておく。お客様に説明したこと、断った理由、うまくいった判断——それを後で書くために、ためておくんです。
同じ質問は何度も来ます。一度書けば記事の素材になります
「なぜそうしたか」は、あとで一番書きやすいネタです
メモアプリでも音声でも。散らばると仕組みになりません
ネタを「探す」から「溜まっている中から選ぶ」に変わると、書き出しの重さが消えます。
部品②:書く前に、「軸」が決まっている
2つ目は、発信の背骨になる「軸」です。
毎回どんなトーンで、誰に、何を伝えるかをゼロから考えていると、それだけで疲れます。だから先に、自分の発信の軸を一度だけ言葉にしておく。「私は"選ばれる理由"を伝える」「専門用語は使わず、経営者にやさしく書く」——このくらいの一行で構いません。
軸が決まっていると、溜まったネタを見たときに「これは軸に合う/合わない」で選べます。書くべきことが自動的に絞られる。判断のたびに悩まなくて済むのが、軸という部品の役割です。
部品③:投稿までの手数を、限界まで減らす
3つ目は、書いてから世に出るまでの手数を減らすことです。
せっかく書いても、投稿する画面を開いて、体裁を整えて、画像を用意して……と手数が多いと、そこで力尽きます。この工程こそ、道具に任せられる部分です。下書きの作成、体裁の調整、画像の用意までを自動にして、自分に残すのは「これで出すか」の最終判断だけにする。
手数が減ると、「面倒だから今日はいいや」が起きなくなります。続かない発信の多くは、才能ではなくこの摩擦で止まっているんです。
仕組みは、「回して」から育てる
3つの部品を、最初から完璧に揃える必要はありません。むしろ大事なのは、荒くてもいいから一度回してみることです。
私自身、自分の事業の発信やマーケティングを組んだとき、最初は思いつきの寄せ集めでした。それでも一度動かしてみたら、「あ、これは機能する」という手応えがはっきり出た。そこから、足りない部品を足していけばいい。完璧な設計図を先に描くより、回しながら直すほうが、結局は早く強い仕組みになります。
まとめ——頑張る場所を、ひとつに減らす
発信の仕組み化は、3つの部品に分けると見えてきます。
話したこと・決めたことを、その場で一か所に記録する
誰に何を伝えるかを、一度だけ言葉にしておく
下書き・体裁・画像は道具に任せ、判断だけ人が持つ
この3つが揃うと、あなたが毎回頑張る場所は「最後の判断」ひとつだけになります。それ以外は、仕組みが先に進めてくれる。発信が続く経営者は、意志が強いのではなく、頑張る場所をひとつに減らした人なんだと思います。
なお、そもそも「なぜ意志では続かないのか」という手前の話は、別の記事にまとめています。あわせて読むと、仕組みにする理由まで腑に落ちると思います。
私がつくった「Tanemi」は、この3つの部品——ネタが溜まる導線・軸・手数の最小化——を、そのままひとつの仕組みにしたものです。自分で組むのが大変なら、問いに答えるところから試してみてください。
発信、仕組みで続けませんか?
問いに答えるだけで、あなたの経験が記事になり、noteの下書きまで届きます。
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